不動産特定共同事業法の電子取引業務(クラウドファンディング)について

不動産特定共同事業は、投資家より資金を集めて不動産に投資をし、その収益で投資家に分配する事業です。この投資家から資金を集めるときに、インターネットを通じて事業者と投資家が契約を締結することが可能にするのが、「電子取引業務」であります。いわゆる「クラウドファンディング」と呼ばれるものです。

この「電子取引業務」については、この2年間のコロナ禍において、キャンプファイアー・マクアケ・REDYFORなどのクラウドファンディングプラットフォーム会社での取引が急激に伸びていることからも分かる様に、世間一般に浸透しつつある様子が見受けられます。よって、不特業を行う場合にも、クラウドファンディングによって、顧客が便利に容易に投資できるようにしていくことが、ここからは必須となってくると思われます。

しかし、この電子取引業務を行うには、「顧客情報の流出」・「システムの障害」などの大きなリスクが潜んでおり、投資家の利益の保護を図るために必要な規程や体制が求められ、必要になってきます。以下、国土交通省から出されています「不動産特定共同法の電子取引業務ガイドライン」から、電子取引業務を実施するに当り、押さえなければならないポイントを述べたいと思います。

1.基本方針・取扱規程等の整備

①基本方針には、不特事業者の名称、電子情報処理組織の管理に関する質問・苦情処理の窓口、電子情報処理組織の安全管理に関する宣言、基本方針の継続的改善の宣言、関係法令等遵守の宣言が必要。

②取扱規程には、情報の取得、利用、保存、提供、削除、廃棄等の段階ごとに定めが必要。

2.組織体制の整備

①管理責任者の設置

②運用の記録・確認

③運用状況確認のための情報台帳の整備

④社内の報告連絡体制の整備

3.人的体制の整備

①非開示契約の締結

②教育・訓練

③責任者には十分な知識・経験が必要

4.物理的・技術的管理体制の整備

情報セキュリティの確保を行うために、物理的・技術的な施策を実施し、定期的な見直しが必要。

5.システム障害時への対応

①適切な人員配置

②バックアップシステム、バックアップ体制

③想定した訓練を定期的に行う

④障害発生時に状況記録と再発防止策

⑤一定のシステム障害発生時の当局への報告

6.外部委託先管理

外部委託先に電子情報処理組織の管理を委託する場合、外部委託先に対し必要かつ適切な監督をする必要がある。

①外部委託先の選定の際の基準を決める

②委託契約締結時、外部委託先との役割分担・責任分担、監査権限、再委託手続き、サービス水準、委託先のデータ漏洩、盗用、改ざん、目的外使用禁止を定める

③外部委託先の役職員の遵守すべきルールやセキュリティ要件を契約書に明記

④システムの構築、保守、運用等に係る適切なリスク管理が必要

⑤外部委託先に対する定期的なモニタリング

⑥外部委託先による顧客等に関する情報へのアクセス制限

⑦再委託の条件を定める。

⑧外部委託先の漏洩事故等の発生時、外部委託先の対応および委託元への報告を定める。

7.顧客財産への被害防止に対する対策

8.顧客等による誤操作など操作ミスに対する対策

以上のように多方面での規程整備や対策を講じる必要があり、そのために人的・組織的・技術的対策へのしっかりとした準備が必要であることが分かります。この電子取引への投資は、将来のクラウドファンディングを通じての資金調達、投資家の囲い込み等のメリットを考えると、しっかりと万全に行っておく必要があると思います。

「クラファンと補助金」を利用した究極の資金調達

 茲許、コロナ感染症の影響で経営に大きなダメージを受けた企業や自営業者がたくさんいらっしゃいます。そして、その資金的なダメージを救済しようと色々な政府の施策が出されています。日本政策公庫や保証協会付きのコロナ融資、数々の給付金や支援金などがこの2年間でたくさん出てきした。この恩恵にあずかった方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?このおかげかもしれませんが、東京商工リサーチの調査では、去年(2021年)の倒産件数は、6,030件で前年対比22.4%減でありました。この6,000件台件数というのは、1990年以来の少なさで、2年連続で前年を下回ったということです。これは、1964年の4,212件に次ぐ、57年ぶりの低水準であるそうです。そして、資金がダブついているおかげで、不動産の価格も高止まりしており、不動産業者も中々仕入が出来ない状況であります。

 しかし、このような施策がずっと永遠に続くことはありません。今年からコロナ融資の返済猶予期限が終わり、元金返済が始まり資金繰りが悪化することもあるでしょう。金融支援については、今年1月からのオミクロン感染者の爆増により、金融庁や財務省から各金融機関宛に指示がでているようですが、各金融機関はどのように対応していくかは、未だ不透明であります。我々は、そろそろこのアフターコロナの世界で、自らの資金繰り、事業の将来像について真剣に考える必要があります。ロシア・ウクライナ戦争も大きく世界経済に影響を与えています。物の値段がどんどん上がってきており、また物自体が不足している状況で売上が上がらない、正に不況下のインフレである「スタグフレーション」の様相を呈してきました。

 アフターコロナの経済情勢は、非常に厳しいことが予想されます。この様な情勢の中で事業を前向きに進めて行かなければなりません。銀行も融資に慎重になるだろうことが予想されます。そして、アフターコロナで我々が取り組もうとすることは、多分これまでの世の中に存在しない事象が多く出てくるかもしれません。その中で、皆さんはこれまでこういう経験はありませんでしたか?自分が考えた新たな事業で銀行融資を申込したら、「この事業はこれまでにないことなので融資は難しい」と断られる経験です。そう、銀行は自分が経験しない「新たな取組」に消極的なのです。このアフターコロナの状況は、銀行を思考停止状態に陥らせる可能性が大であります。

 そんな時は、これから私が提唱致します「クラファン+補助金」の資金調達手法を活用されれば良いのです。その手順を以下に記載致します。

①新たな商品、新たなサービスを発明し、これをビジネスにしようと決断する。

②資金調達しようと銀行に行くが理解してくれない。(理解してくれればラッキー!)

③クラウドファンディングで資金調達を行う。クラファンは単なる資金調達だけではなく、消費者の購買動向を知るためにも行う必要がある。マーケティング手法のひとつでもある。

④同時、又は後からでも良いので、その新事業で「モノづくり補助金」「事業再構築補助金」「小規模事業持続化補助金」などの補助金を申し込む。自分に相応しい補助金を選択します。補助金は募集時期が限られていますので、募集時期に合わせて申込しなければなりません。

⑤それぞれの補助金の申請には「事業計画書」を作成しなければなりません。この事業が成功することを書面で説明しなければなりません。この時に、クラファンの事例が役に立つのです。既にクラファンで実際の支援状況が数字に出ていますので、この商品ならびにアイデアがいかに消費者に必要とされているかを証明することができます。このデータは過去のものでなく、他人が作ったものでもなく、自分で調査したビビットなものなので説得性もあります。そうなれば、補助金の採択も可能性が高くなります。

⑥とは言っても、採択されるかどうかは分かりません。しかし、クラファンの実績を持って再度、銀行に融資を申込します。この時には、クラファンで事例がありますので、銀行も初めと違って前向きに検討してくれると思います。

以上が「クラファン+補助金」の資金調達ストーリーです。

 これを実行することによって、皆さんの資金調達の幅が大きく広がります。それは、これまで銀行という「間接金融」しかなかった資金調達手段が、直接投資家から資金を集める「直接金融」の手段を手に入れるということなのです。それだけではなく、クラファンは凄いのです。なぜなら、資金調達をしながら、自分のファンを作っていくことを同時に行っているのです。新規顧客開拓をクラファンを通じて行っているのです。どうですか?面白いでしょう!一挙両得です!

 しかし、良いことばかりではありません。クラファンの成功率は、補助金と同じく30%くらいなのです。また、色々な法的な規制もあり、それに従わなければなりません。もしルールを破れば、今後クラファンはできなくなります。また、社会的に厳しい制裁が待っているかもしれません。ルールをしっかりと守って行きましょう。

 クラファン自体の利用価値はアフターコロナの世界では非常に有効です。私の知っている飲食店さんは、コロナ感染症で売れなくなった食材をクラファンを利用して、通販することで成功しています。店舗での売り上げ減少を、クラファンでカバーしています。

 是非、「クラファン+補助金」を利用して、銀行だけに頼る資金調達から脱却し、直接個人投資家の方から支援を受け、その上で国や地方自治体から出される色々な補助金に挑戦していきましょう。ひとりでどの様にすればよいか分からない方は、専門家としてサポートさせて頂きますので、私にどうぞご遠慮なくご連絡して下さい。

以上

 

外国人への融資と永住権

外国人ならびに外国人が代表者である法人に対する融資についてお話します。現在、私は国籍が中国人の会社の顧問をしています。入管関係の申請や、補助金、事業計画策定、資金調達などいろいろな会社や従業員のニーズに応えています。その中で日本の金融機関からの融資について、銀行やノンバンクなどに依頼するのですが、大抵の金融機関は、永住権がないと融資に対応してくれません。中には、永住権はなくとも、日本での生活が長く続いている場合は、状況を見て融資に応じてくれる銀行もあります。

 ただ、日本政策金融公庫や保証協会は、本人もしくは代表に永住権がなくとも、対応して頂けています。銀行は、プロパーでは永住権が必要ですが、保証協会の保証が付けば、永住権なくとも融資が可能です。そこで、日本で事業を行っている外国人は、概ね日本での営業をずっと続けていくつもりですので、時期がくれば永住権申請を行う方が多いのが事実です。中には永住権ではなく、帰化申請をされる人もいます。そうなれば国籍も日本となります。

 さて、その永住権ですが、外国人がどの様な条件を揃えれば取得することができるのでしょうか?それについて以下お話します。

 まず、永住権を取得すると他の在留資格とどこが違うのでしょうか?それは次の通りです。

①在留資格更新の手続きが不要になります。他の在留資格には1年、3年5年などの期限がありますが、永住権は無期限の在留資格のため、更新せずに日本に住むことができます。

②在留活動に制限がありません。他の就労在留資格には、その資格毎にできる仕事に制限があります。その資格以外の仕事をする折には、資格外活動ということになり制限がかかることになります。しかし、永住権を取得すると、一般の就労資格にはない職業(単純労働・肉体労働・水商売など)でも、他の法律に反しない限りは就労することが可能です。

③失業や離婚をしても在留資格を失うことはありません。一般の就労資格や身分系の日本人の配偶者と違って、失業や離婚により在留資格が失われることがありません。

 

次に、永住権取得の要件についてお話します。永住権についての許可・不許可については、法務大臣の自由裁量で決められることとされています。要件の明確な基準というものはありません。しかし、外国人の活動状況・在留状況・在留の必要性等を総合的にかつ公平に考慮して判断されるというもので、法務省から次のような永住権におけるガイドラインが公表されています。

①素行が善良であること

これは、法律を遵守して、日常生活において住民として社会から非難されることのない生活を営んでいることです。

②独立の生計を営むに足りる資産または技能を有すること

これは、日常生活において公共の負担になっておらず、かつ、その者の職業またはその者が有する資産等から将来において安定した生活が見込まれることです。

③その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

これは、次のア・イ・ウ・エのことです。

ア.原則として、引き続き10年以上日本に在留し、このうち就労資格または居住資格を持って5年以上在留していること(特例有)

イ.罰金刑や懲役刑を受けていないことや、納税義務等公的義務を履行していること

ウ.現在有している在留資格が最長の在留期間を持っていること(法律上は5年が最長の在留期間ですが、現時点では期間3年で許可されている場合、最長の在留期間として取扱われています)

エ.公衆衛生上の観点から有害をなるおそれがないこと

これは、具体的には、麻薬・大麻・覚せい剤等の慢性中毒患者等や感染症患者として公衆衛生上有害となるおそれがあるものとして取扱われるものでないということです。

このような要件を全て満たし、永住申請をする際に「身元保証人」を用意して申請ということになります。

そして、必要書類を揃えて出入国在留管理局に申請書を提出してからおよそ6ヶ月から10か月くらいの審査期間を経て永住権を取得することができるのです。

永住権を取得してやっと金融機関からプロパーの融資を受ける権利も取得するのですが、当然日本の会社と同様に事業内容や決算内容の審査があり、その審査をパスすることができて融資を受けるということになります。外国人が日本で融資を受けるのはこれほど大変なことなのです。

以上

これからの銀行はどうあるべきか?

令和4年が始まりました。昨年10月に還暦になり、これからアウトプットをどんどん行うことを心に決めました。自分の思ったこと、考えていることをストレートに出していこうと思います。そして色々な問題提起をさせてもらいたいと思っています。

さて、銀行から融資を受けるという分野は、学校で教えてくれることはありません。また、社会人となっても、会社の経理部門や財務部門に配属されるか、自分で事業を営むか、または銀行やノンバンクに勤務し、事業者に対して融資審査をして融資実行する立場にないと、中々お金を頻繁に借入したり、貸付したりすることはないでしょう。もちろん、個人的にも住宅を購入するときに、住宅ローンを借入することはあるでしょうが、一生に一回のことであろうし、その審査は、ネットで申し込みし、システム的に点数をはじき、審査完了することもできるようなステレオタイプ的なものです。

しかし、事業者への融資の世界は、そう単純なものではありません。私は20年間銀行員をしていましたが、銀行の考え方は世間一般の考え方とは少しかけ離れた思考回路の中にいるような感じがしました。「世間の常識は銀行の非常識」とも言われることもあります。事業者が良しとすることが、銀行から見るとダメなことになるのです。もっと言うと銀行には一般のビジネスの世界とは何か違う商習慣が流れているのです。そして、これは私が銀行を離れて16年経過し、現在も色々な銀行員と話をする機会がありますが、その根底に流れる変なものは、未だに何も全く変わっていないと思います。また、そこで変に思うのは、どの銀行員と話をしても、ほとんどの話の内容が同じであるということです。それぞれの銀行は、違う企業であるのでその考え方はそれぞれ違うのが普通だと思うのですが、全ての銀行員の話のなかの考え方が一緒なのです。ゆえに、その「変な考え方」は業界全体に流れているものであると思います。

それでは、銀行業界に流れている「変な考え方」とはいったいどこから来るのでしょうか。私は、「偏見」・「自己防衛」・「傲慢」であるように思います。自分の考え方以外は間違っているという考え方です。産業界では、一番大事なのは、消費者、お客様のニーズや考え方を知ることが大切です。そして、そのニーズに応えることが売り上げに繋がっていくのです。お客様のニーズに合わせて自分が変化していかなければなりません。そうしなければ、どんな大企業でも厳しい生存競争に打ち勝っていけません。しかし、銀行の考え方は、銀行が考えた事業形態や事業運営が正しく、それ以外の組織形態や運営形態をとっている事業は理解せず、一方的に銀行の考え方を押し付けることが一般的です。その上その違う考え方を採用して間違えると銀行内部でマイナスになるという自己防衛が始まるのです。また、意識の根底には、いまだに「金を貸してやっている」という傲慢な考えが消えていないということです。そして、この考え方は、私が銀行に入った37年前からなにも変わっていないように見えます。

産業界が、お客様のニーズの変化に合わせてどんどん変化していくのですが、銀行はその変化について行ってないのです。ここが、日本の経済の停滞を招いている大きな原因になっているのかもしれません。しかし、そのような時代遅れの銀行でも、現在生き残っているのはなぜでしょう?私が考えるには、それは銀行が一般の企業と違った次のような特殊性を持っているからだと思います。その特殊性は

①銀行が唯一「預金」と「融資」の両方の機能を持っていること

②銀行業が金融庁の許認可業であり、そのことが参入障壁を高くしていること

③日本の中小企業の資金調達の手段が銀行融資に大きく依存していること

④アメリカでは一般的なエンジェルといったベンチャー投資家が日本にはいないこと

⑤生え抜きの経営者しかいないこと。(最近はⅯ&Aで生え抜き以外の経営者もでてきたが、結局これまで銀行にいた人間で考え方は大きく変化しない)

⑥なによりも失敗を恐れるマイナス思考の風土

などであります。

要するに、企業にとって生命維持にどうしても必要な「資金調達」を、許認可という壁に守られて独占的に行っている銀行が、自分の都合に合わせて融資の考え方を作り、時代の先を走っている日本の産業界がその考え方に合わさないと融資を受けられないという不幸なことが続いているということです。そして、それをいまだに業界横並びでずっと維持し続けているということなのです。これでは、日本の産業は育たないでしょう。日本にGAFAみたいな大きなゲームチェンジを仕掛ける会社がないのは、日本のこの金融システムが原因だといっても過言ではないでしょう。

では、これから銀行はどうすれば良いのでしょうか?

それは、去年の大河ドラマ「青天を衝け」の主人公、渋沢栄一にあると思います。渋沢栄一が、今の日本の資本主義を作ったと言われています。そして、銀行も渋沢栄一が初めて日本に作ったのです。そのときどの様な考え方で銀行経営を行ったのかは分かりませんが、ひとつ言えるのは、今の銀行の経営者と全く違っているのは、渋沢栄一は、実業界で色々な会社を経営していたということです。よって、産業界のニーズが肌感覚で分かっている人物が銀行経営を行っており、少なくとも産業界との考え方とは、今のようにズレていない銀行であったのではないでしょうか。

おそらく、大正、昭和の戦争直後までは、銀行というのは今の銀行とは違った感じではなかったのではないかと思います。その理由は、私が大学時代に読んだ、高杉良の「小説日本興業銀行」という本の中にあります。興銀が戦後の日本経済を復興させるために自らリスクを取って民間企業と一緒になってプロジェクトを進めていく様子がまざまざと描かれています。その本を読んで、銀行とはすごくスケールの大きい仕事をするのだなと思ったことを覚えています。今の銀行は、そのような日本経済を支えていくとか、企業を支えていくとか、新たな産業を創造するとか、という理想は全くないのではないかと思います。自分自身のリスクを少なくすることばかりを考え、リスクを負わないけれども自身の収益には貪欲であるのです。リスクを負わないで、儲かる商売なんてあるのでしょうか?自分のお客様の話、考えを理解しようとせず、ひたすら自分自身の都合の良い方向にお客様を誘導しようとする異常な考えはもうやめて欲しいと思います。いまだに、「この投資信託を買ってくれたら融資が通しやすくなるんです」みたいな詐欺まがいのことを言う銀行員がいると聞きました。情けない限りです。実は、ひとりひとりの銀行員はそのことに気付いているのです。そこで、たまに自虐的に「私もそう思うんですが、中々変われないんです。」という人もいます。そうなんです、変われないのです。それは、私も銀行員時代感じました。

少し話が脱線してきましたので、話を元に戻します。さて、結論です。「これから銀行はどうあるべきか?」中小企業が日本の企業数の99.7%である日本経済にとって、銀行の役割は日本経済にとって非常に大きいものです。銀行は、日本の中小企業を支えるんだ、日本経済を支えるんだという気概を持つこと、そして新たな技術、アイデアに敏感になり、自らリスクをとってチャレンジしていく姿勢を持つことが必要です。銀行が自ら産業界より先を行って、産業界をリードして行って欲しいと思います。そのためには、様々な人材を各方面から集めることが必要です。今の銀行は、画一的な人材しかいません。銀行の経営者をいっせいに産業界から求めることが必要であると考えます。社会人になって銀行にしかいなかった人物では、この混沌とした時代では難しいのです。インターネットが発達したこの時代では、変化のスピードが過去とは比べ物にならないほど早くなっています。そのような時代に前時代的な考え方しかできない人物が経営者であると、その会社を潰すことになるでしょう。

私は、金融界と産業界が相互に人材を交流させていき、日本全体にお金がより効率的に回っていくシステムを作っていくことが必要だと考えます。これが私の結論です。銀行界側から産業界に人材を求め、銀行経営を託すことをやって欲しいと思います。そうでないと、何時までたっても銀行は変われないと思います。銀行はもう「ムラ社会」やめましょう。

以上

不動産クラウドファンディング

平成29年法改正により、クラウドファンディングに対応した環境が整備されました。


 クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、群衆(Crowd)資金調達(Funding)を組み合わせた造語で、資金を必要とする事業者がインターネットを用いて実現したいプロジェクト等を紹介し、そのプロジェクト等に共感し、賛同した人がインターネットを通じて出資する仕組みのことです。
 クラウドファンディングを利用することにより、事業者は、金融機関から十分な額あるいは満足できる条件での借入ができなかったとしても、事業に賛同した不特定多数の投資家から資金調達を行うことで、事業を実現できる可能性があります。


 電子取引業務を行う不特事業者については、許可又は登録申請の際に「電子取引業務を行う旨」を申請書に記載することが求められ、電子取引業務を適確に遂行するために必要な体制が整備されていることが必要になります。
 なお、既に許可又は登録を受けている不特事業者で電子取引業務を行う者については、変更の許可又は変更の登録を受けることが必要となります。


 書面の電子データ等による提供が可能になったことにより、不特事業においてもクラウドファンディングを利用して投資家から出資を集める事業が増えると期待される一方、詐欺的な行為が行われることに対する懸念もあることを踏まえ、電子情報処理組織をする方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより、勧誘の相手方に不特契約の締結の申込をさせることは「電子取引業務」と定義され、一定の規制が設けられています。

 2020年度の「不動産クラウドファンディング」の出資募集額は、85.6億円となり、前年比2.5倍の伸びとなっている。
 

小規模特定共同事業(登録制)

 平成29年法改正により、小規模不動産特定共同事業が創設されました。

主な要件の違い】◇許可制ではなく、登録制◇投資家の一人当たりの出資額及び投資家からの出資総額がそれぞれ原則100万円、1億円を超えないこと◇資本金(小規模第1号事業者:1000万円、小規模第2号業者:1000万円


小規模第1号事業者】 小規模第1号事業者は、不動産賃貸業や不動産売買業等の他業と小規模第1号事業をオンバランスで行う場合が多くなります。そのため、小規模第1号事業者の他業に係る口座と、小規模不特事業で使用する口座を分ける必要があります。なお、複数の小規模不特事業を行う場合には、小規模不特事業ごとに使用する口座を分ける必要があります。


小規模特例事業】 小規模特例事業とは、特別目的会社(SPC)を活用した倒産隔離型スキームです。小規模特例事業の特徴は、事業者の行っている他の事業も含めて同一の会社で行う小規模第1号事業とは異なり、別の会社であるSPCを活用して行うため、事業者本体の経営と分離されている点です。そのため、SPCを活用して行う事業は、事業者本体のバランスシートには計上されない取引(オフバランス)になるため、事業者本体の有利子負債の拡大を避けることができるという利点があります。  
小規模特例事業は、不特契約に基づき行われる現物不動産の取引に係る業務を小規模第2号事業の登録を受けた者(小規模第2事業者)へ委託し、不特契約の締結の代理・媒介に係る業務を、第4号事業者の許可を受けた者(第4号事業者)へ委託することが必要となります。

小規模不動産特定共同事業(登録制)が創設されて、より手軽に不特事業を行うことができるようになりました。
小規模不動産特定事業の登録を受けたい企業様については、当事務所がしっかりとフォローさせて頂きます。
どうぞ、お気軽にお声をかけて下さい。

不動産特定共同事業法

不動産特定共同事業法(不特法)についてお話します。

不動産特定事業法は、出資を募って不動産を売買・賃貸し、その収益を分配する事業を行う事業者について、許可等の制度を実施し、業務の適正な運営の確保と投資家の保護を図ることを目的として、平成6年に制定されました

事業者が自分のバランスシートで行う不動産事業に投資家が参加するための仕組みを、不特法上は、第一号事業と定義しています。

図表1では、匿名組合型の不動産特定共同事業(第一号事業)を念頭に外部負債を借入れ、投資家(事業参加者)から出資を受け入れるスキームです。

投資家保護のために、図表1で第1号事業者は、国土交通大臣等の許可を取得する必要があります。この不動産特定共同事業との関係では、第一号事業に係る不動産特定事業契約の締結の代理・媒介を行う行為を第二号事業と定義し、これも独立した許可の対象になっています。第二事業を行う者を第2号事業者と呼びます。

図表1

平成25年法改正により、倒産隔離型スキーム(特例事業)が導入されました。

図表2の倒産隔離型スキームは、SPCである特例事業者が事業主体となるスキームです。SPCは、他の事業を行うことを目的にしていませんので、投資家は他の事業による倒産リスクを回避できることになります。

特例事業における資金調達の方法は、事業参加者からの出資とノンリコースローンです。金融機関から借入れは、第一号事業では事業金融とならざるを得ませんが、SPCを使うことのできる特例事業では、ノンリコースローンの形態での融資が可能となります。

図表2の特例事業者は、届出が必要です(許可は不要です)。特例事業者から業務の委託を受ける第3号事業者はアセット・マネージャーのような位置づけにあり、不特法上の許可宅建業者であることが前提)が必要です。

また、特例事業では、SPCが投資家募集を直接行うことは想定されておらず、販売会社の位置づけとなる第4号事業者が別途規定された不特法上の許可宅建業者であり、金商法上の第二種金融商品取引業者であることが前提)が必要とされています。

図表2

不特法は、投資家保護を目的としており、その許可を取得するには、色々な必要とする要件をクリアーしなければなりません。

不動産特定共同事業の認可申請は、金融・不動産に強い当事務所にお任せ下さい。

中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」

1.制度の概要
 「経営力向上計画」は、人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備投資など、自社の経営力を向上するために実施する計画で、認定された事業者は、税制や金融の支援等を受けることができます。

 また、計画申請においては、経営革新等支援機関のサポートを受けることが可能です。

2.中小企業等経営強化法に基づく支援措置
(1)税制措置
 認定計画に基づき取得した一定の設備に係る法人税等の特例、認定計画に基づき行った事業承継等に係る登録免許税・不動産取得税の特例、認定改革に基づき行った事業承継等に係る準備金の積立(損金算入)の措置をりようすることができます。

(2)金融支援
 政策金融機関の融資、民間金融機関の融資に対する信用保証、債務保証等の資金調達に関する支援を受けること  ができます。

(3)法的支援
 業法上の許認可の継承の特例、組合の発起人数に関する特例、事業譲渡の際の免責的債務引受に関する特例措置を受けることができます。

3.税制措置
(1)中小企業経営強化税制
 青色申告書を提出する中小企業者等が、指定期間(平成29年4月1日から令和5年3月31日)内に、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき一定の設備を新規取得等して指定事業に供した場合、即時償却又は取得価額の10%(資本金3000万円超1億円以下の法人は7%)の税額控除を選択適用することができます。

(2)事業承継等に係る登録免許税・不動産取得税の特例
 中小企業者等が、適用期間(平成30年7月9日から令和4年3月31日)内に中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき、合併、会社分割又は事業譲渡を通じて他の中小企業者等から不動産を含む事業用資産等を取得する場合、不動産の権利移転について生じる登録免許税、不動産取得税の軽減を受けることができます。

(3)中小企業事業再編投資損失準備金
 中小企業者が、適用期間(令和3年8月2日から令和6年3月31日)内に事業承継等事前調査に関する事項が記載された経営力向上計画の認定を受けた場合、当該計画に基づき株式等を取得し、かつ、これを事業年度末まで引き続き有している場合において、株式等の取得価額として計上する金額の一定割合の金額を準備金として積み立てたときは、その積み立てた金額はその事業年度において損金算入できます。
 積み立てた準備金は、帳簿価額の減損等の取崩要件に該当する行為を行った場合は、取り崩して益金に参入され、5年経過後は、その後の5年間にかけて均等額で準備金を取り崩し、益金に参入されます。

4.金融支援
(1)日本政策金融公庫による融資
 経営力向上計画の認定を受けた事業者が行う設備投資に必要な資金について、融資を受けることができます。
「貸付限度額」中小企業事業・・・7億2000万円(うち運転資金2億5000万円)
       国民生活事業・・・7200万円(うち運転資金4800万円)
「貸付期間」 設備資金20年以内、長期運転資金7年以内(据置期間2年以内)

(2)中小企業信用保険法の特例
 特例事業者は、経営力向上計画の実行(※)にあたり、民間金融機関から融資を受ける際、信用保証協会による信用保証のうち、普通保険等とは別枠での追加保証や保証枠の拡大が受けられます。
(※)新商品・新サービスなど「自社にとって新しい取組」(新事業活動)及びⅯ&A等による事業承継(デューデリジェンスを含む)に限ります。

保証限度額通常枠別枠
普通保険2億円(組合4億円)2億円(組合4億円)
無担保保険8,000万円8,000万円
特別小口保険2,000万円2,000万円
新事業開拓保険2億円→3億円(保証枠の拡大)
海外投資関係保険2億円→3億円(保証枠の拡大)

(3)中小企業投資育成株式会社の特例
 経営力向上計画の認定を受けた場合、通常の投資対象(資本金3億円以下の株式会社)に加えて、資本金額が3億円を超える株式会社(特定事業者)も中小企業投資育成株式会社からの投資を受けることが可能になります。

(4)日本政策金融公庫(中小企業事業)によるスタンドバイ・クレジット
 経営力向上計画の認定を受けた特定事業者(国内親会社)の海外子会社又は海外子会社が、日本公庫の提携する海外金融機関から現地通貨建ての融資を受ける場合に、日本公庫が信用状を発行し、海外での円滑な資金調達を支援します。
「保証限度額」1法人当たり最大4億5000万円
「融資期間} 1年~5年

(5)日本政策金融公庫(中小企業事業)によるクロスボーダーローン
 経営力向上計画の認定を受けた特定事業者(国内親会社)の海外子会社は、経営力向上計画等の実施に必要な設備資金および運転資金について、直接融資を受ける事ができます。

(6)中小企業基盤整備機構による債務保証
 従業員2千人以下の特定事業者等(特定事業者は含まれません)が、経営力向上計画を実施するために必要な資金について、保証額最大25億円(保証割合50%、最大50億円の借入に対応)の債務保証を受けられます。

(7)食品等流通合理化促進機構による債務保証
 食品製造業者等は、経営力向上計画の実行にあたり、民間金融機関から融資を受ける際に信用保証を使えない場合や巨額の資金調達が必要になる場合に、食品等流通合理化促進機構による債務の保証を受けられます。

【特定事業者の定義】
                       従業員数
 製造業その他               500人以下
 卸売業                  400人以下
 小売業・サービス業            300人以下
 政令指定業種               500人以下
 ソフトウエア・情報処理サービス業・旅館業 500人以下


中小企業・零細企業の皆様が、設備投資や会社再編、新規事業を行うタイミングを見て、この経営力向上計画の認定を受けて、色々なメリットを享受してみてはいかがですか?

当事務所は、経営力向上計画をサポートする「認定経営革新等支援機関」です。ご興味をお持ちの企業様はお気軽にご連絡下さい。


 

中小企業等経営強化法に基づく「先端設備等導入計画」

1.制度の概要
 「先端設備等導入計画」は、中小企業等経営強化法に規定された、中小企業が、設備投資を通じて労働生産性の向上を図るための計画です。

 この計画は、市区町村が国から「導入促進基本計画」の同意を受けている場合に、認定を受けることができます。認定を受けた場合は、税制支援などの支援措置を受けることができます。・・・市町村に確認が必要です。

2.制度利用のポイント
(1)「導入促進基本計画」の同意を受けた市区町村において新たに設備を導入する中小企業者が対象です。
(2)認定経営革新等支援機関に予め計画の確認を受けて市町村に申請する必要があります。
(3)認定された場合、計画実行のための支援措置が受けられます。
  ①税制措置・・・認定計画に基づき取得した一定の設備について、固定資産税の特例措置があります。
  ②金融支援・・・民間金融機関の融資に対する信用保証に関する支援があります。

3.税制措置を受けたい場合
(1)適用対象者の要件(資本金1億円以下など)や手続き等を確認。
(2)税制措置を受けるためには、計画申請時に工業会証明書や認定経営革新等支援機関の確認書等が必要。

4.金融支援を受けたい場合
(1)適用対象者の要件や手続き等を確認。
(2)金融支援を受けるためには、計画申請前に関係機関に相談が必要。
(3)認定経営革新等支援機関の確認書等が必要。

5.「先端設備等導入計画」申請内容
 中小企業が、①一定期間内に、②労働生産性を、③一定程度向上させるため、④先端設備等を導入する計画を策定し、その内容が新たに導入する設備が所在する市区町村の「導入促進基本計画」に合致する場合に認定されます。
(1)一定期間とは?
 3年間、4年間、5年間(市区町村が作成する導入促進基本計画で定めた期間)。
(2)労働生産性とは?
 次の算式によって算定
 (営業利益+人件費+減価償却費)/ 労働投入量(労働者数、又は労働者数×1人当り年間就業時間)。
(3)一定程度向上とは?
 基準年度(直近の事業年度末)比で労働生産性が年平均3%以上向上すること。
(4)先端設備等とは?
 労働生産性の向上に必要な生産、販売活動等の用に直接供される下記設備。
 <対象設備>
  機械装置測定工具及び検査工具器具備品建物附属設備ソフトウエア事業用家屋構築物
(5)計画の記載内容(認定経営革新等支援機関が事前確認を行う)
  ①先端設備等導入の内容・・・事業の内容及び実施時期、労働生産性向上に係る目標
  ②先端設備等の種類及び導入時期・・・機械の種類、名称・型式、設置場所等
  ③先端設備等導入に必要な資金の額及びその調達方法

6.金融支援の概要
 中小企業者は、「先端設備等導入計画」の実行にあたり、民間金融機関から融資を受ける際、信用保証協会による信用保証のうち、普通保険等とは別枠での追加保証が受けられます。 

 保証限度額



これから設備投資をご検討されていらっしゃる中小企業者様は、是非一度、この「先端設備等導入計画」申請について、お考えになられたらいかがでしょうか?

当事務所は、認定経営革新等支援機関です。本申請についてしっかりとサポートさせて頂きます。ご連絡をお待ちしております。

 

中小企業等経営強化法に基づく「経営革新計画」

【経営革新計画の概要

◆「中小企業等経営強化法」に基づき、中小企業が自ら策定する新事業計画(経営革新計画)
都道府県が審査し、一定の革新性、経営の向上、実現可能性のある計画を承認するもの。
◆経営革新の定義・・・「事業者が新事業活動を行うことにより、その経営の相当程度の向上を
図ること」

【新事業活動とは?】

1.新商品の開発又は生産
2.新役務(サービス)の開発又は提供
3.商品の新たな生産又は販売の方法の導入
4.役務(サービス)の新たな提供の方式の導入
5.技術に関する研究開発及びその成果の利用
6.その他の新たな事業活動
「新たな取り組み」は個々の中小事業者にとって「新たな事業活動」であれば、既に他社におい
て採用されている技術・方法等を活用する場合でも、原則、承認対象になる。

但し、業種毎に同業の導入状況、地域性の高いものについては同一地域の導入状況につい
て判断し、それぞれについて既に相当程度普及しているものは対象にならない。

【経営の相当程度の向上とは?】

経営革新による経営の相当程度の向上を示す指標として次の2つがあります。
1.付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
2.給与支払総額=給料+賃金+賞与+各種手当
事業年度の最終年(3年ないし5年の期間)において、直近期末の各数値と比較して、以下の
伸び率をともに満たすことが必要。

【審査基準】

1.「新たな取組み」を経営革新の内容としていること。
2.計画の実行によって、「相当程度の経営の向上」が見込まれること。
3.新たな事業活動の「実施方法が適切」なものであること。
4.経営革新計画の事業内容が射幸心をそそる恐れがあること又は公の秩序若しくは善良の
風俗を害することとなる恐れがある業種等、公的な支援を行うことが適切でないと認められる
業種でないこと。
5.経営革新計画が関係法令に違反しないこと又はそのおそれがないこと。
<審査のポイント>
1.新規性(比較優位性)・・・自社の新しい取組み、かつ同業他社比較でも新しい取組み
2.実現可能性・計画性・・・マーケット・販路・資金調達方法等が実現可能性が高いこと

【経営革新計画申請の流れ】

1.新事業計画の策定
2.経営革新計画の申請書作成
3.大阪府経営支援課への申請書の送付
4.大阪府経営支援課での面談、訪問調査(面談は最低2回
5.承認審査会
6.大阪府知事の承認又は不承認
<申請者の要件>
1.大阪府内に本店登記のある中小企業者。個人事業者は住民登録。
2.創業後1年以上の事業実績があること。

【承認後の支援措置】

1.中小企業信用保険法の特例
普通保証等の別枠設定(協会の審査はあります)
金融機関から借入れる承認経営革新事業資金に関し、保証限度額の別枠を設ける。

2.日本政策公庫による融資制度(国民生活事業、中小企業事業)
「経営革新計画」の事業を行うために必要とする設備資金および運転資金

当事務所では、「経営革新計画」策定の支援を行っています。

新しい取組みをしようとしている中小企業の皆様、ご相談お待ちしています。